2 :プリンはのみものです。
いちおつ
昔話だ。当時を知る人には大体年代がわかると思う。
友人Aは俺らの大学時代の友人。
Aは定住所を持たなかった。誰かしらの家に居候しては、飽きたら別の家に移っていた。
Aはスナフキンのような旅人でもあった。
ほとんど大学には来ず、飲み会とバイトに精を出し、バイト代が溜まるとふらっと海外へ出かけ
またふらっと戻ってきて山ほど土産話を聞かせてくれる。
行動力があり、アジア各国の政治状況に明るく、世界を知っているのに気取らず
酒の席ではケツ毛を燃やしたりと気さくなAは、俺たちの憧れであり、一種の理想の体現者だった。
しかし俺たちも歳を取り、卒業して就職。
Aは変わらず自由人であり続けた。
社畜になってからも、いや社畜だからこそ一層、俺たちはAに憧れた。
Aが帰国するたび、Aを囲んで飲んだ。各国の土産話を聞かせてもらい、「好きなだけいろ」とAをアパートに泊めた。
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昔話だ。当時を知る人には大体年代がわかると思う。
友人Aは俺らの大学時代の友人。
Aは定住所を持たなかった。誰かしらの家に居候しては、飽きたら別の家に移っていた。
Aはスナフキンのような旅人でもあった。
ほとんど大学には来ず、飲み会とバイトに精を出し、バイト代が溜まるとふらっと海外へ出かけ
またふらっと戻ってきて山ほど土産話を聞かせてくれる。
行動力があり、アジア各国の政治状況に明るく、世界を知っているのに気取らず
酒の席ではケツ毛を燃やしたりと気さくなAは、俺たちの憧れであり、一種の理想の体現者だった。
しかし俺たちも歳を取り、卒業して就職。
Aは変わらず自由人であり続けた。
社畜になってからも、いや社畜だからこそ一層、俺たちはAに憧れた。
Aが帰国するたび、Aを囲んで飲んだ。各国の土産話を聞かせてもらい、「好きなだけいろ」とAをアパートに泊めた。