土. 11月 23rd, 2024
314 :名無しさん@おーぷん
ずいぶん昔の話だが、転勤の辞令が出て妻と一緒に新居を探してた時にちょっと面白い物件があった。
外階段を上がったところに玄関がある完全分離型二世帯住宅だった。
仲介業者から「1階に大家さんが住んでて、賃貸に出てたのは2階部分ですが、
結構いいですよ?見てみます?」って言われて
下に大家がいるなんて窮屈だって最初妻は嫌がったけど、まぁ見るだけ見てみようってなった。
行ってみると、2LDKでリビングがかなり広々としてて、バルコニーも広い。
当時今ほどコンビニがあちこちに無かった頃だったけど、100mぐらい先にあったし
最寄りの駅から徒歩10分切るぐらいだし、駐車場も屋根付きで家賃込になってた。
子供がいなくて夫婦ふたりで住むには十分な広さで
下に大家が住んでるだけの普通のアパートと考えれば近隣相場と比べると破格の物件だった。
それで妻も少し乗り気になってきて「一応大家さんがどんな方か会ってみたい」と言い出し
会った印象次第で決めるってことに。
1階は婆さんの一人暮らしで、この婆さんが女優の原ひさ子にそっくりで
少し話しをしたが、面倒な人ではなさそうだったので決めた。

そこに住んだのは5年近く。
いつもは3年で異動になるんだが、何故かその時は長かった。
妻は婆さんとアッと言う間に仲良くなって最初は窮屈で嫌だなんて言ってたのに
昼間婆さんがいる1階でお茶を飲んだり一緒に買い物に行ったりして本当に仲良くなってた。
そのうち「私(婆さん)がタヒんだらこの家貰ってもらおうかねぇ」なんて言い出して
冗談だろうし、婆さんには遠方に住んでる娘さん夫婦がいたから
適当に聞き流していたが、次の転勤の辞令が出た時に報告したら
結構マジなトーンで言われてちょっとビビったw
もちろん断ったけど。現実的じゃなさ過ぎる。
でもその後も年賀状のやり取りもしたし、赴任先から地の物を贈ったりもした。
続きを読む