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696:名無しさん@おーぷん2015/07/30(木)18:00:21ID:ufU
シスコン気味な姉のしてくれた仕返し。
姉は体が弱い人で、たかが風邪でも肺炎寸前までこじらす。両親も心配して微熱でも医者、漢方とありとあらゆるものを与えたが虚弱は治らず。
でも姉はそんなハンデをもろともしない強い人でもある。文化部に入り、黙々と活動し優秀な成績を残すし、世間で一流といわれる某大学へも進学した。
そんな姉とは違う私は、身体だけが丈夫なちんちくりん。チビだし色黒だし頭も良くない。
なのに姉は世界一可愛いと物申す。私が転べば絆創膏を貼り、勉強ができないと泣けばこんな馬鹿にも根気強く教えてくれ、部活の大会には忙しい両親にかわり応援に来てくれてた。
だいぶ話がそれたけど、私は高校でいじめられてた。部活の大会で先輩達よりも良い成績取ったら、生意気だってそんだけの理由で。
シューズに泥盛られてたし、教科書アクエリアス塗れにもされたし、ラケットのガットは破かれた。本当思い出すのも悔しい。
両親には言いたくなかった。忙しい人達だけど、本当に大事にされてるなあって分かってたから。悲しませたくなかったんだよ。
けど、姉にはそっこーでばれた。姉、色白いのに顔真っ赤になって、穏やかな人なのに般若みたいだった。

その時はもう姉は社会人だったんだけど、夜中までパソコンやら電話やらしてた。んで、次の日一緒に登校。校長先生と顧問と先輩達が集められてた。
「この痣の位置は、絶対自分で付けられない位置です。障害ですね。」
「これが土を盛られたシューズに、破かれたガットの写真です。刃物で割かない限り、こんなにはなりません。器物破損ですね。」
「教科書もこんなにふやけてます。うちではアクエリアス持たせてません。あ、バッグの中で漏れたとかいう推測結構です。疑うなら水筒鑑定に出します。麦茶の成分以外出ません。」
「あと、そこの彼女が今鞄に付けてる筈のキーホルダー。妹から盗んだもので間違いないです。私が誕生日にオーダーメイドで、友人に頼んだものです。はい証明書です。ということで窃盗ですね。」
と淡々と姉の独壇場。私すら口を挟めなかった。
「そこの彼女ら全員退部ですね。え?最後の大会?だから?被害届は出しますから、どのみち出れませんけど。は?まだ子供だから?更生なんて無理ですよ。」
「なるほど、加害者を庇う。ならレコーダーの記録は、裁判で有力な資料となりますね。あら、困るんですか?なぜ?それが方針なら胸でも張っといたらどうですか?」
「黙りなさい。あなた達が泣いてもうるさいだけ。親御さんに伝えなさい。私は氾罪者になりましたって。」
「こちらの要求は、この子らの退部と妹の安全の保証。それから学校内での聞き取り調査。どうせ妹以外にもいじめてますよ。こーゆー子たちは。」
「一つでも違えたら裁判ですから。マスコミに報道されたら、このレコーダーも渡します。以上。」
ほんとこのくらいしか覚えてないけど、声を荒げることもなく、終始笑顔なのが怖かった。
姉は弁護士の資格とれた1年目だったけど、本気で裁判までいくかもしれないと私すら覚悟した。
その後は先輩達は退部。その年の大会は、団体戦で地区大会を初突破できた。先輩達は一度も突破していないから、これが私達なりのやり返しだと思うことにしてる。
個人は、あと一歩のとこで全国逃したけど、姉が鼻水垂らして泣いてたから、拍子抜けして泣けなかった。
両親には気付いてやれなくてごめん、親失格だと謝られた。隠してたのは自分だし、その後のケアは仕事ほっぽりだして、充分にしてくれたから、しこりは全くない。
姉は弁護士やってるけど、虚弱は変わらず。ヘタなモノマネに目覚めたけど、似てないと言えない。
余談だけど、先輩たちは本当に別の子も虐めてた。先輩のクラスの人だったけど、自サツ寸前まで追い詰められてたから、その人の家族からお礼の電話があった。
長くなったけど、最近のいじめはもう氾罪に近い。だから、こうやって誰かに出てもらうのも一つの手だよって伝えたかった。姉は行き過ぎたシスコンかもしれないけど、私のために必タヒになってくれる人がいるって嬉しかったよ。
どうか、目に止めてくれた人が同じ目にあってるなら勇気を出して欲しい。タヒぬ勇気より、生きる勇気を出して下さい。
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