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64 :伝説の鬼女 ~修羅場・キチママ・生活まとめ~ 2014/05/17(土) 17:34:49 ID:???
思い出語る。

実家が会社を経営している婚約者がいた。別々の大学に通っていたけどコンパで知り合った。
「いずれ家を継ぐから、将来のことを考えてほしい」と言われて、私もその気でいた。
卒業後、彼は実家に就職し、彼母と姉が事務をしていたので、私は別の中小企業に就職した。
そこで経理を習い、会社の勧めで簿記の資格も取った。
今勉強しておけば、彼の支えになると思った。
しかし20代半ばを過ぎたとき、病気にかかった。

とにかく吐き気がひどく、なにも食べられない。みるみるやせ細り、入退院を繰り返した。
悲しむ親を見るのもつらかった。会社も退職した。
でもその時は「早く良くならなきゃ」「良くなって彼と結婚しよう」と思っていた。

何度目かの入院をしたとき彼の母が訪れた
「悪いけど、体の弱い人は嫁に来てもらっても困る」
というようなことをオブラートに包んで長々と言われた。
彼と話して「あなたも同じ考えなのか」と聞くと
「俺は社長として何十年と会社を支えていかなきゃ行けない。支えてくれる人じゃないと…」

ショックだったが、彼らの言い分も理解できた。
務めていた中小企業も同じような形態で、社長も夫人も毎日走り回っていた。
高級車に乗っているし、年に二回海外旅行にいくし、そこだけ見ると羨ましかったけど、
それ以外の時間は家でも会社でも仕事仕事。
たしかに病弱ではこれはできない、こんな体では…と泣く泣く彼と別れた。
本当はもう少し待ってほしかったが、彼は「ごめん」と言って去って行った。
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