土. 11月 23rd, 2024


448 :拝啓、鬼女様 2008/05/21(水) 00:07:37 ID:xd6dO90W0
我が家には、開かずの間ならぬ「開かずのジャム」があった。
庭で苺が豊作だった時に母が作った手作りのジャムなのだが、
保存忄生を高めるために、熱々なのを瓶の口いっぱいまで詰め込んで蓋をしたものだから
がっちがちに蓋が閉じてしまい、誰も開けられないままに冷蔵庫の隅に忘れられ、数年の時を経た。

そして今朝のこと、我が家の朝食はパンだった。
父はこってりとジャムを塗るのが好きなのだが(体型もメタボ寸前)、生憎と買い置きのジャムは切らしていた。
諦めきれなかったらしい父が冷蔵庫を探っていたところ、「開かずのジャム」がころりと出てきたらしい。
父はこってりとジャムを塗るために、数年ぶりにジャムに戦いを挑んだ。
温めたり軽く叩いたり、あの手この手を試して数分後、
ブチンという音と、カポンという音が同時に聞こえた。
父の手元を見ると、何とジャムが開いていた。

そして、同時に父のズボンのボタンが弾け飛んでいた……。

それ見て大爆笑する母と、恥ずかしそうに笑う父。
数年越しのジャムは味も劣化することなく、父は満面の笑みでジャムこってりのパンを食べていた。
その夜、母は父のズボンにボタンを付け直しながら、ダイエットさせることを決意したそうである。
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