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799 :修羅場な話 2020/03/05(木) 10:35:11
さっきさ、ウチの四年前に帰って来なくなった猫みたいなのが帰ってきたんだ

外に出す猫だったもんで、いつかタヒんじまうんじゃねぇかな。って思いながら実家で飼ってたんだ

名前はシュウ、名前の由来はシュークリームから取った。
毛色は白ベースに茶色がまばらに混じった感じだった。
外猫だから洗ってやるんだけどすぐに泥まみれになっちまって、手間はかかる奴だったけど人懐っこくてかわいかったよ。

シュウは家に帰って来ると家の人間に扉を開けさせる為に馬鹿デカい声で鳴くんだ
どれくらい大きい声かというと、深く眠っていても1発で起きるくらいにはデカい。
うるさ過ぎて近所から怒られた事もあったよ

でも四年前ぐらいに帰って来なくなっちまった。
すげー悲しかったよ。俺からしたら手のかかる弟みたいな奴だったからな。
親父もお袋も「外猫はタヒぬ姿を見せてくれない」って言っててさ、家族は皆シュウはタヒんだもんだと思っていた。

でもさ、さっきその件の馬鹿デカい鳴き声で目が覚めた
10年近くその鳴き声を聞いてたんだ、間違える訳ねぇ。
しかも起きた時刻は6時半、だいたいいつもシュウが帰って来てた時間だ

俺は急いで跳ね起きてベランダの窓に走ってったんだ。するとさ、居たんだよシュウが。
めちゃくちゃ嬉しくってさ、俺は鳴いているシュウを家の中に入れようとしたんだよ、そしたらお袋が2階の階段からスゲー勢いで降りて来ながら

「開けるなー!」とか
「窓から離れろー!」ってほぼ絶叫に近い声で言ってきたんだ。
俺は訳分かんないまま窓の前に突っ立っててさ、お袋が俺の右手を引っ張ってくれるまで指一本も動かなかった。

そんでさ、窓の前から離れる時に、窓の引き戸に左手が掛かってた事にその時初めて気が付いた。
ウチらは田舎に住んでるとはいえ、寝る前には家中のカギを閉めてまわる。
だけどその時はカギが開いていたんだ
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