今から五年近く前の話になる。
結婚まで意識していた馬鹿(元彼とか言いたくない）に共働き予定だったにも係わらず
「これからは俺が養ってやるんだから贅沢言うな、愛犬を処分しろ」と言われて、
その後地味な嫌がらせや粘着をされつつも、約一年前に馬鹿が結婚したことで
関係はすっぱりさっぱり完全に断ち切れたと思っていた。

メアドもとっくに変更済みだったのに、わざわざ調べたのか、
新年早々その馬鹿からメールが来た。

件名：よっ♪久し振り♪
本文：俺犬飼ってたじゃん？(犬の名前)、お前も可愛がってたし覚えてるだろ？
あいつが病気になっちゃってさー、病院に勧められてすっごい悩んだけど
安楽ﾀﾋを選んだよ。ﾀﾋなせたくなかったけど、俺の身勝手で
苦しませちゃ可哀想だしなって思ったし。
ペットってさー、飼えば飼うほど情が移る。手放すとき悲しくなる。
俺もすっげー悲しかったもん。
(私の名前)、お前にはそんな思いさせたくない。
決断は早ければ早いほどいい。分かるだろ？
連絡を待ってる

意味が分からなくって四回も五回も読み直して、ようやくいまだに
「愛犬を処分しろ」と言い続けているのだと理解してぞっとした。

何がどうなっているのかとそれとなく共通の知人に探りを入れたら、
馬鹿は婚姻期間一年、別居期間八ヶ月というよく分からない状態に陥っていた。

ロミオとはちょっと趣が違うかな…