月. 11月 25th, 2024

479: 名無しさん@おーぷん 2017/11/23(木)00:28:10 ID:hup
アラサーのおばちゃんの独り言を聞いてくれ。

5年前のことだ。
まだクチバシの黄色い新入社員だった私は、初めて互助会旅行というものに参加することになった。
一泊二日の温泉旅行。カニが名物らしい。
少しわくわくしていたんだが、一方で気になる噂を聞いた。
女忄生従業員が全員示し合わせてボイコットする、という噂だ。
この時点で私は気後れしていたんだが、欠席の意思を察知した部長と課長に空き部屋に連れ込まれた。
二人は口々に「社員旅行も仕事の一環」だの「社員としての自覚が足りない」だの好き勝手言ってくれた。
思えばこの時、身内に不幸ガーやら外せない用事があってーやらテキトーに躱せば良かったんだろうが。
社会人歴の浅い私はホイホイ言いくるめられて、気づけば旅館に向かう貸切バスに乗せられていた。ダッセー。

到着した旅館は設備は古かったものの、清潔で仲居さん達の愛想も良く、なかなか良いところだなーと気分は上向いた。
そう、上向いた。直前まで落ち込んでいたから。

結局私以外の女忄生従業員は全員ボイコットしました。(白目ダブルピース)

いつも同じ場所で飽きたんだとさー。逃げ遅れたのは私だけですよー。
仕方ないので楽しむことにした。お金勿体無いし。
温泉に入ってサッパリしてから名物のカニをいただいた。身は少ないがミソが美味しかった。
女が私だけなので、酒の席につきもののアレコレはあったものの割愛。
後は割り振られた部屋に行って就寝、というところで修羅場になった。

私に準備された部屋、大部屋。

嘘だろ男ばっかなんだぞ幹事何考えてんだ。
目をひん剥いて固まる私に、先行ってるぞ~と呑気に声をかけて去っていくオッサン達。
それに混じってコソコソ退室しようとする幹事を捕まえて、どういうことですか!と詰ったよ。
「い、いや~わざとじゃないんだよ?ただ一人部屋が空いてなくてね~」「だいじょぶだいじょぶ。悪さするヤツなんていないから!」
じゃ!と手を上げて逃げていく幹事。神はタヒんだ。

ロビーで一人考えた。
こちとら嫁入り前の小娘、オッサンと寝起きするなんて嫌だ。しかし他に部屋はない。どうする?
「よし帰ろう!」
私の優秀な脳が最適解を叩き出した。
ロビーにいた仲居さんに言付けして旅館を飛び出す。
仲居さんに呼んでもらったタクシーで直近の駅に向かいながら、一応上司に業務連絡を入れた。何しろ互助会旅行も仕事らしいので。
家に直帰すると報告すると、電話の向こうで何やら喚いていたが、あっすいません電車来たんでーで切った。

その後、田舎の無人駅で電車が来るまで一人待っていたのが最大の修羅場。
良かった、終電間に合って。

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