910: 名無しの心子知らず 2009/12/09(水) 16:26:21 ID:h+gyyxIA
近所に老犬を短いリードで繋ぎっぱなしにして散歩も行かせない状態で外飼いしている家があった。
毛はふわふわしているが、本来室内犬にするべき外飼いには不向きな犬。
寒いとか寂しいからと犬が吠えると、がっちり金属製の口輪をはめたり、小屋の中に閉じこめたりと虐待度がアップするので、夜中に犬がなきわめいても近所の人間も何も文句が言えなかった。
犬の世話もできないくせに、なんで犬を飼うのだろう?と、近所の犬仲間はこぞって憤慨していた。
去年のクリスマスの朝のことだった。
有名な近所の放置子が、虐待されてる犬小屋に入り込み、抱き合って寝ているのが発見された。
放置子の母親は子どもを放り出して家に彼氏(客?)を引き込み、行き場をなくした放置子が犬小屋の毛布目当てに入り込んで、湯たんぽ代わりに犬を抱きしめて寝ていたらしい。
幸いどちらも息があり、子どもはすぐに病院へと収容された。
以来犬と子どもが発見された家は
「フランダースの家」
と呼ばれるようになった。
犬小屋にまた入り込まれるかもと恐怖を感じたらしい逝き損ねパトラッシュの飼い主は、すぐに犬を里子に出した。
新しい飼い主は今度はパトラッシュを室内飼いしてくれていて、吠え癖もなくなり、べったりと汚れた毛も手入れしてもらって綺麗になっていた。
パトラッシュは昔の飼い主の元には絶対に戻りたくないらしく、散歩のときに昔の飼い主に会うと目を反らしているという。
放置子ネロは、その後母方祖母に引き取られていき、きちんとした世話と教育が受けられているそうだ。
自分はキリスト教徒ではないが、今年は二人に幸せをくれた神様に感謝を捧げようと思う。
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