久しぶりに連絡が来た友達に誘われて車でブラブラしに行った。
車はその友達のオンボロ軽自動車だったんだけど本当に酷い車で、走っていて少しの段差でもあると
テールゲートがガシャーン！と鳴り響くし、窓ガラスもずっとガガガガガガ・・・。と
震え続けていたからオレはすぐに気分が悪くなったほどの車だった。
走りながら話していると「ガソリンと金が無いからガソリン代1000円ばかり貸してくれないか？3000円でもいい。」
と言うから1000円を貸してあげた。
友達はここ数年はローンで首が回らない状態なのだ。
早速セルフスタンドに入り、ガソリンを給油する友達。助手席でしばし待つオレ。
だが長い、長いな・・。もうとっくに1000円分入ってメーターも止まってるのに、何ノロノロしてんだ？
すると突然「ガッコン！ガコン！ガコン！ガッコン！ガコン！ガコン！」と
夜のスタンドに鈍く響く謎の金属音と共に、乗っている車体が揺れだした。「何だ・・・・？」
音は止まらずにさらに続く。「ガコッ！ガコ！ガコ！ガコガコガコ！」
「一体何が起きたんだ？コレは・・・？」
後を見ると友達が車の給油口に給油のガンを叩きつけるように必ﾀﾋにガンガン突き立て続けているのが見えた。
ひょっとしてガンの中のガソリンを一滴でも多くタンクの中に落とそうとでもしてるというのか・・・？
それともガンをぶっ壊してガソリンをもっと出そうとしてるのか？
とにかく止めさせないと他の客にオレまで変な目で見られちまうぜ。恥かかせやがって！
オレが車を降りて友達の横へ行っても友達はまだガッコンガッコンやってる・・。ハァ・・。
「もうガソリン止まってるよ？ぶっ壊れちまうぞ？」と言うと「ああ、そうだな。」
と少し赤い顔をしながら答えて止めたけど、他の客にジロジロ見られて本当に恥ずかしかったぜ。
今考えると、ヤツからしたらアレは3000円でもいいと言ったのに1000円しか貸さなかったオレに対する
間接的な抗議だったのかもしれないな。
「本当はガソリンはまだ出続けてるハズなのに。クソッタレ！クソッタレ！」ガッゴン！ガゴン！
みたいなｗ