木. 11月 21st, 2024
252: 彼氏いない歴774年 2010/09/24(金) 22:01:04 ID:qPPBv5rU
 
夜は明かりが一切ない小道がある。 

そこを通ればコの字型に迂回する事なくマンションのほぼ正面に出られる、 
ほんの10mくらいの曲がりくねった頼もしい近道。 
ビビりなので夜は一人では通らなかったんだけど、 
酔ってた+急いでた+「あんたより暗いのは私」と言う勝利者の気持ち、 の

3つの相乗効果である夜ついにそこを通った。 

少し歩いた所の視界の先に、月の明かりが生み出した影で
オッサンがうずくまってるのが見える。
立ち止まるくらいかなりビビったけど、
近寄って「どうしました?」と声を掛けるも返事はない。
今度はしゃがみこんで、「具合悪いんですか?大丈夫ですか?」と背中に手を掛けたら

ただのでかい石だった。

何かもうとんでもなくビビってと言うか恐怖そのもので、
「やー」と自分でもびっくりするくらいの叫び声を上げてしまった。
しかもしゃがんだままビビった勢いのついた後退をしたから、
踵の位置ほぼそのままで膝だけびよーんと伸びてお尻は地面にぶった。
ストレッチみたいです。

胸の奥と脳天に衝撃を抱えつつ「オッサン→でかい石…??」と戦慄がはしっていたけど、
恐怖からくる苛立ちなのかすごいいきり立って体勢なおして歩み寄って
「大丈夫ですか!」←恐怖と酔いで呂律は悪い
「何ですか!」←石になる道を選んだ理由を知りたい
とかやってたら吐いた。オッサンの上に。


謝ろうとそれを言葉にする前に事態を呑み込めたし
急ぎの用事も済んじゃったし事なきを得たけど

心の整理はまだついてないし首は痛い。

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