水. 12月 4th, 2024
161 :名無しさん@おーぷん
十年以上前のお話

とあるまったり半お役所会社に就職した。
公務員ではないけど、役場と仕事をしていて、社員も公務員のOBが半分くらい。
天下りというより病気とかの理由で早期退職した人の受け入れ先みたいな感じだった。
あと公務中に亡くなった人の奥さんとかも働いていた。
時代はIT化まっさかりだったが、私が入社した時はパソコンは一台もなかった。
私(A)と同僚のBとCはIT化要因として採用されていて、三人でPCメーカーと話し合いやら
見積もりやらと、これは新人の仕事なのか?ということをやっていた。
でも基本まったりとした会社なので、「急がなくていいからね〜」「若いのにすごいねぇ〜」
という感じでストレスフリーな良い職場だった。

が、私が入社した年度で退職する60半ばのSという人が曲者だった。
今生きてたら80歳くらいだと思うけど、元警察官で、悪い意味で「警官らしい」人だった。
横暴で話を聞かない、自分が正しいと思い込み、常に上から目線。
人のミスを見つけるとねちねちつつき回し、いさめられても
「ルールを破ったほうが悪い、それを指摘してる俺は正しい!」という態度だった。
当然嫌われていた。

SはIT化の波についていけず、この会社でもトラブル続きで、普通なら嘱託として70くらいまで
働けるところを、65くらいで退職していった。
Sの仕事は私たちABCが分割して引き継ぐことになり、もめながらもなんとか引継ぎをした。
3月には正直「やっといなくなる、いないほうが絶対仕事になる」という心境だった。

しかし4月になってからもSは頻繁に私たち三人に連絡してきた
「何か困ってないか?」と気遣うような感じなんだけど、絶対に自分から電話を切らない。
「いま打ち合わせ中なので」と言うと「じゃあ30分後にかけなおす」とか、しつこい。
Bが出勤途中で事故にあったのだが、何故かそれを知っていて、Bに連絡
「変わりないか?」「ないですよ」「嘘つけ!事故ったんだって?(笑)」などなど。
シンプルにうざかった。
しかし仕事の関係で携帯は切れないし、携帯に出ないと職場の電話にかかってくる。
また変にまったりしてるので、周りも「あらお久しぶり〜Aさんね、今かわるわ〜」というノリだった。
新人の身では「取り次がないでください!」とは言いにくい。

生活が落ち着いたら減るだろうと思っていたけど、どんどん増えていき、とうとう平日でSから連絡のない日はなくなった。
というか毎日2人にはかけてきた。下手すると3人全員もあった。
上司に言っても「退職して暇で寂しいんだよ」という感じでのほほんとしてる。
親しくもないジジィから頻繁に意味もなく連絡が来ることが嫌だというのを分かってもらえなかった。
まったりしている職場だったのが悪い方向で働いてしまっていた。
私たちのストレスはどんどん溜まり、毎週末三人で食事会をしてはSの悪口を言っていた。
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