夫がｴﾈﾐｰというか、孫を使って親孝行する馬鹿。

近距離別居のｳﾄﾒは多少育児に関して行き違いはあるものの、きちんと話せば、時代が違うと分かってくれるまぁ良い人達。
子の声変わりが始まり口数が減って、あまりｳﾄﾒに会いたがらず、ｳﾄﾒは少し寂しい思いをしている。ｳﾄﾒの気持ちは分かるし、その事を実子である夫に愚痴るのは構わない。
ｳﾄﾒの直接孫にあわせろ！と突撃もないし、思春期過ぎるまでは大人は見守りましょうと夫と話し合ったのにﾊﾟﾊﾟﾝ､ﾏﾏﾝの所に連れてけと私に夫が愚痴愚痴言うのでますますｳﾄﾒから足が遠のく。

そんな中桃の節句に、息子が女の子のお祝いだから母さんは休んでてと蛤のお吸い物と豆御飯を作ってくれた。相変わらずあまり喋らないのだが、こんなに成長したんだと嬉しかった。
豆御飯は大量にあったので、今朝も食べようと釜を開けたら空っぽ。息子が食べたのかな？と思ったらﾄﾒから電話があって豆御飯美味しかったよ！孫たんにありがとうって言ってねと。
馬鹿夫が勝手にｳﾄﾒ家に持っていったみたいだ。息子はそれに気付いて、ばぁちゃんも女の子だったんだよな、母さんばっかりやってばぁちゃん悲しくなかったかな。
と悲しそうにして学校に向かった。

幸い馬鹿はﾄﾒにも桃の節句のお祝いだと都合のいいことを言って渡したみたいだから、ﾄﾒは純粋に喜んでいた。
息子になんて言って慰めたらいいのか分からない、夫の悪口は言わないようにしているのだが今回は夫が馬鹿としかいいようがない。