932 :名無しさん@おーぷん
自分の衝撃は、いよいよご臨終という時にボケてたはずの祖父がカッと目を開いて、父をそばに呼んで喋りだしたこと。
昔台風で大水が出て、家が流され赤ん坊もタヒなせてしまった。
避難先で近所に住んでた大工に会った。
嫁も家財道具も流されてたと、小さい赤ん坊を抱えて呆然としてた。
母さんがその赤ん坊を泣いて欲しがった。
それがお前だ。
戸籍もそのままにして、タヒんだ子の名前で呼んできた。
お前の父親の大工の男はまだ生きて近所にいる。○○○○という男だ。母さんがタヒんでも言うなと言うから今まで言えなかった。
父親と偽って済まなかった、という話だった。
俺の父親は父さんだよ、と父が言うと、祖父は目を閉じて何も喋らなくなり、その夜他界した。
なんというか、晩年のボケは何だったのかという感じの、最後にパッと輝いた蝋燭を見てる気分だった。
昔台風で大水が出て、家が流され赤ん坊もタヒなせてしまった。
避難先で近所に住んでた大工に会った。
嫁も家財道具も流されてたと、小さい赤ん坊を抱えて呆然としてた。
母さんがその赤ん坊を泣いて欲しがった。
それがお前だ。
戸籍もそのままにして、タヒんだ子の名前で呼んできた。
お前の父親の大工の男はまだ生きて近所にいる。○○○○という男だ。母さんがタヒんでも言うなと言うから今まで言えなかった。
父親と偽って済まなかった、という話だった。
俺の父親は父さんだよ、と父が言うと、祖父は目を閉じて何も喋らなくなり、その夜他界した。
なんというか、晩年のボケは何だったのかという感じの、最後にパッと輝いた蝋燭を見てる気分だった。