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397 :ちわわ 2015/02/23(月) 14:35:15 ID:wrR
姪っ子の就職祝いを見繕ってて思い出したんだけど、自分うちの
が学生で就活してた頃、祖父が仕出かしてくれたことがあった。

まず当時の私の就活は最悪だった。
希望の業種があったが、大学も本人もたいしたことないのに大企業受けすぎたのか、軒並み不採用だった。
4年生も後半に差し掛かり「これはマズイ」となって受けたのが、学生課で見つけた希望業種の小さい会社だった。
都心に会社があり、小さいながら資本金や業績や給与は良さそうな会社だった。

連絡を取り面接に行くと、大人しそうな社長だという男性.と、自信満々な感じの男性.の2人が並んで正面に座った。
履歴書に書いたことや意気込みを訊かれるのだと思ってたが、訊かれたのは何故だか、親の仕事や出身地や家のことだったりした。

「結果は近日中に、ご自宅または携帯電話に連絡します」と言われ何日も電話を待っていたが、連絡はなかった。
昼間自宅で電話番してくれてた祖父も「電話はない」と言う。
心配してくれる両親に「明日こちらから掛けてみようと思う」と言ったら、急に祖父が自供した。
「電話はあった」と。

何と面接の次の日、家に電話が来てたらしい。
私の採用を伝えるその電話に、祖父は「孫は昨日就職決まりました。お宅様にはまことに申し訳ないことです」と言って切ったという。
「なんでそんなこと言ったの!!」と激怒すると、
「電話が掛ってくる直前に、神棚からお札が落ちて割れたから」とのたまった。

そこで私も、すぐその会社に電話して弁解や謝罪すべきだったんだけど、世間知らずで馬鹿だったので、
「もうダメだー怒って採用してくれないー」でそのままにしてしまった。
その後、同業種で同規模の会社をもう一社面接受けた所が何とか決まり、就職浪人せず春を迎えられた。

入社して数年後、飲み会で笑い話として祖父の話をした。
周囲も大笑いしてくれたが、社長から「そこ、もしかして○○(社名)だったりしてw」と言われた。
それはまさしく例の会社で、「え?なんで知ってるんですか?」と言うと、社長の顔色が変わった。

社長の話では、その会社は評判のいい会社だったのが、2代目の社長が自己啓発セミナーにはまり、その講師とかいう
男を会社の顧問に引き入れ、それ以降宗教団体みたいな変な会社になり、仕事は廃業して今は北関東だかどこだかで、何やらの道場を開いて
元社員達は共同生活をしてるらしい。
顧問の男はいくつか前科があり、その道場は公安にもマークされてるとの噂だと。

その飲み会の翌日、家で祖父によく謝ったが、ボケがすっかり進んでる祖父はニコニコしてるだけだった。

祖父のボケの手柄か、神様の手柄かはわからないが、今家族を持って平穏に暮らせてることには祖父にも神様にも
本当に感謝してる。
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