そんな感じで育ったから、父親が自分を引き取って育ててくれれば良かったのにと、父子家庭に憧れがあったし
同時に自分を引き取らずにそのまま会いにも来なかった父を、捨てたと恨んでもいた。(その時は親権の母親有利を知らなかった)

成人してから、父に再会はしたんだけど、父は離婚して数年後にリストラに遭い、大分苦労していたらしい。
「お金も無く自分一人でも大変だったのに、養育費の支払いもあってキツかった。面会も拒否され続けて連絡も取れなくなった。
今更会いに来られても、正直自分の子供としての愛情は感じられない、申し訳ない」と言われた。結局父とも疎遠になった。

今は福祉関係の仕事をしていて、それとは別に家庭問題に関するボランティア活動もしている。
自分と同じ様な体験を子供達にはさせたく無いし、お腹が空いて、給食だけが腹いっぱいに食べられる唯一の所で
道に落ちている中身入りのペットボトルとかを探してそこらを歩き回る、自分の様な惨めな思いを他の子にはさせたくないと考えている。

だからなのかも知れないけど、父子家庭とか男子とか、自分ではどうしようも無い理由だけで救われないのが、非常に悔しくて悲しい。
福祉に関わる者として、神経も思想も全く理解が出来ない。狂っているとすら思う。
民間のボランティアが大半だろうから、「団体の方針です」と言われてしまえばそれまでなんだろうけど、他人事ながら辛くなってしまう。

多分自分もまだ本当には救われていないから、他人事でもセンシティブになってしまうんだろうなという自覚があるけど……