土. 11月 23rd, 2024
405 :殿堂 2005/03/28(月) 16:25:41 ID:D3p6pbCb
先週、職安帰りに知り合いの小料理屋で一杯引っ掛け良い気分にな
った処で勘定を済ませ店を出た。鼻歌混じりで途中の自販機でタバコを
買おうとしたら背後から「よぉ、オッサン」と声を掛けられた。

振り返ると高校生ぐらいの3人組がニヤつきながら俺を見ている。
「何か用か?」と言うと、その内の1人が「金貸してくれよ」と凄みな
がら、にじり寄って来た。「あいにく失業中でな人様に恵んでやる金な
んかねーんだよ。他を当たってくれや」

その場を立ち去ろうとすると1番体のデカイ奴が「金出せって言ってん
のがわかんねーのか、このくそオヤジ!」と叫びながら殴り掛かって来た。
まともに右ストレートを喰らった俺は酔いの力も手伝って気持ちよく
その場に臥した。

「最初から出しときゃ、痛ぇ目見なくて済むのによ!この馬鹿野郎!!」
度は倒れた私の脇腹に蹴りを入れて来た。「ぐぅ!」一瞬吐きそうになっ
たが必タヒに堪えた。

命有っての物だね、観念した私は「わかった、わかった、ちょっと待ってくれ!」
とズボンのポケットから財布を取り出し「一体、いくら欲しいんだ?」と訊いた。
するとデカイ奴が「有り金、全部よこせよ!」と言ってきた。
「全部渡しちまうと明後日の娘の誕生日のプレゼントが買えなくなっ
ちまうんだよな・・・」と言うと「わかったよ!1万でいいよ!」と
言った。

万札を渡し「お前ら、いつもこんな事しながら小遣い稼ぎしてんのか?
別に説教するつもりはないがよく訊いてくれ。金ってモンは自分で汗水
垂らして働きながら稼ぐモンなんだ、そんな若いうちから、こんな方法
で金儲けしようなんて考えてたらロクな人生にはならないぞ!」
酔いが回り自分自身何を言ってるのかわからない状態だった。
「行こうぜ!」3人組は闇に消えた。
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