流れ㌧切って、30年ほど前の叔母の思い出話。
当時、叔母一家が住んでいたアパートの、他の住人の部屋で、貴金属が盗まれた。
ちょうどそこの住人の奥さんが、冠婚葬祭で使おうと思って、引き出しを開けたらなくなっており、
警察に24したところ、犯行直後だったためか、犯人らしき人物の指紋が採取できた。
実は叔母も、当時手渡しだったボーナスをタンスの引き出しに封筒のまましまっておいたのから、
数万抜き取られていたのだが、「あれ?」と思いつつも、「ダンナが急に入用になって、つかったのかなぁ?」
などと思って、スルーしてしまっていたらしい。
その被害者奥を囲んで、井戸端会議をしていたときに、どうやらほとんどの住人が同じように小金を抜き取られ
たり、普段使いでない貴金属を盗まれる被害にあっていることが判明。
「これ、連続盗難事件なんじゃないの?」
24しようかどうしようか、と会議をしていたところ、一人の奥が、
「あのさ、あんまり人を疑うような事、言いたくないんだけどさ…」
と、この場にいない奥Xとの出来事を話し出した。
ある日、うっかり施錠しないでゴミ出しに行って戻ってくると、勝手にXが上がりこんでおり、
「あ、ごめんw回覧板持ってきたら鍵開いてたから、上がっちゃったw」
と言われた、という事があったらしい。
それを受けて、別の奥も、以前、ベランダから離れた部屋にいたら、ベランダの方で物音がしたので、
様子を見に行くと、やはりXがいて、
「洗濯物飛んでたから、ベランダ伝いに届けに来たのw」
ということがあったと言い出した。
他にも何件かXの不審な行動が目撃されており、叔母達は作戦を立てた。