俺、ガタイがいいだけのブサメン、これ大前提な
大学生のころゼミが一緒になった人らが親睦会しようって、日曜日の夕方に駅の近くで待ち合わせしてたんだ
でも待てども待てども誰も来なくて、二時間ぐらい待ってたかな
幹事の携帯に電話したら電源入ってないって言われるし、メアドは聞いてないから途方に暮れてた
そしたらDQNなタバコ加えたギャル男とギャル女タチに絡まれて
「なぁニーチャン、何やってんのw」
「ずっと立ってるよなw」
「すっぽかされた?」
「じゃあ金余ってるよな?」
と年下からカツアゲされた
あー、カーチャンから友達できたから飲みのお金貸してって頼んで、カーチャンが喜んで差し出してくれた金だからなー
ぜってー渡したくねーなー
とタヒんだ心で考えてた
てかDQNってマジ腰パンに手突っ込んでガムクチャクチャさせてんのな
ピアスギラギラだけどがに股だから俺よりかなり目線が低くてあんまり怖くなかった
でも人数で押し負けてるし、どうするかな、男なのに叫び声とかないな
と3秒程考えていると
「ゆっくんおまたせーゴメンね!長引いちゃって!早く行こ!」
とヒールを履いたスラリ長身の美人なオネーサンが俺のところまで来た
もちろん知らない人
オネーサンはDQNを押しのけて俺の腕を掴んだが、180ある俺と目線が殆ど変わらなかった
呆気にとられているとオネーサンは俺を引っ張り歩き出す
ついでに俺に話しかけてたDQNの足をヒールでむにっと踏んで
「ふふ」と言っていた
「これで歩けないね」と耳打ちしてたオネーサンはかなり迫力があった
そのまましばらくオネーサンは無言で俺を引き連れ歩き続けた
え、何コレ、俺怖いところに連行されて臓器売られたりすんのかな
とかビビりまくっていたが、駅前の551の蓬莱の店までくると、ぱっと手を離した