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309 :鬼女日記 2003/09/13(土) 10:30:00 ID:bG7UFo+5
住宅街の朝のドトールコーヒーってのは大抵暇なおっちゃんばちゃんが集まって大賑わいだ。
俺はたまたま待ち合わせの時間つぶしに入って、こうして隅っこでパソコン叩いてるんだが。

レジの前は長蛇の列。ドトールのレジって混むんだよね。列の最後の方なんて店から出ちゃってる。
今日も暑いしみんな不機嫌そうだ。

と、レジ前の大混雑がいきなりふたつに割れた。
もう「ざざざっ」って音がほんとに聞こえるくらいの勢いで、人垣がレジの前まで
まっぷたつに割れて道ができちゃったんだ。

開いた道の向こうにいたのは、やっと幼稚園に上がったかな、ってくらいの女の子。
おずおずとレジ前まで歩いてくると握り締めてた小銭カウンターにばら撒いて、
(背が低いんで背伸びしてようやく片手がカウンターに載ってた)

「オレンジジュースくださいっ」

さっきまでぶちぶち文句言ってた客どもは会計済むまでおとなしく待ってる。
ジュース受け取った女の子は、みせの入り口までとことこ歩いてって、
ちょっと躊躇してから店の中振り向いて、

「ありがとうございましたっ」

店の外見ると、その子のお母さんらしい人と、電動車椅子にのった爺さんか
婆さんかもわかんない位相当な年寄りが待ってるのが見えた。
女の子はその爺さんだか婆さんだかにジュース渡してた。

レジ前はまた何もなかったみたいに、不機嫌そうな顔の大行列だ。
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