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473 :相続まとめちゃんねる 2015/01/08(木) 08:02:19 ID:LLK
私の左手には傷がある
3歳の頃に遊具に破損があり、気づかずに遊んでいた私は左手を失うくらいの勢いで手首を裂いた
遊具の管理不良で治療費は自腹ではなかったが、錆びついた遊具で切ったので左手の切断も考えられていたほど
母が看護師だったこともあり、こまめに家で消毒を繰り返してくれたお陰で、機能的に何の問題もきたさずに引っ付いた
医者も驚くほどだった
しかし左手首には大きな傷が残った
私はケロイド体質というものだった
私の手は一見焼けただれたようになっていた
治療はしたが、治療内容は成長の阻害にならない程度のもとで、見た目が劇的に良くなることはなかった

ある日母とレストランに行ったところ、隣の席に座った小さい男の子が私の左手をじっと見つめていた
そしてこちらに近づき私の左腕をおもむろにつかむと
「気持ちわりい、なんだこれ、汚え」と言われた
男の子の母親は飛んできて男の子の頭をしばき、平謝りをしていた
深く傷ついたものの、母は私の左手に傷を追わせたことを深く後悔していたので、気にしない素振りを見せた
隣の席では男の子が母親と父親に「なんであんな手になるん?」と聞いていた
それに対し父親が「前世で悪いことをするとな、ああやって罰があたるんだ、手を焼かれてああなるんだ」と答えた
ギョッとして隣をみると、男の子は更に「悪いことって何したん?」と聞いた
すると父親は「人を杀殳したりとかかな」と何でもないように答えた
次の瞬間、母は私と自分の水を手に、相手の親子におもむろにぶっかけた
あっけにとられ、まるでドラマのようだと呑気なことを思っていた
母は肩を震わせて泣いていた
怒鳴り散らす男の子の父親とそれを宥める母親を無視し、私の手を掴むと逃げるように店を後にした
状況が理解できず、私は予約してたけど勝手にお店出てきてよかったのかな、オーダーしてないからいいのかな
とやはり呑気なことを考えていた
家についた母は、何度もごめんねと繰り返した
私の人生でいちばん最悪な思い出、最悪な誕生日

誕生日を迎える度に思い出す
母がもう左手のことで苦しんでいませんように
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