632 :ぽめぷー速報 ~修羅場・キチママ・生活まとめ~ 2016/10/30(日) 17:59:56 ID:AhA
ショッピングモールの通路に移動式の商品ラックというのか、商品並べるかごが並んでて、その中央に「処分セール500円」と書かれたポップが立っていた。
近づいたら枕にできるクッション。右半分は無地のなんの変哲もないやつで、左半分は可愛い動物の形をしていた。
近づいて動物の方を触ると手触りが良い。500円なら買ってもいいかなと思い値札を見たら2000円。
どうやら500円は無地のだけみたいで、店員の思惑通りポップに釣られてしまった。
2000円なら要らないやと商品を戻すと、たまたま通りかかった人が「ペンギン500円!」と同じく釣られて引っかかった。
後ろから彼氏っぽい男忄生がきて、「安いならいいじゃん、買ってきなよ」と促す。
ペンギンを抱き上げる目が輝いていて、相当のペンギン好きだというのは容易に想像できた。
しかし買っていいよと言われたのもつかの間、真剣な顔になり、「でも大体このパターンってポップがフェイクでペンギンが高いんだ」と言いながら値札を見て目が座った。
男忄生はそれを見て「高っ!」と声に出し、すぐ口をふさいだ。そして言い直す。
「好きなんだから、買えばいいじゃないか」
「無駄遣いを推奨するのか!」
「好きなものにお金かけるのは無駄じゃないだろ」
「でもこの前200円のペンギンガチャポンをやったんだ!」
「一回だけだろ!」
200円か。その10倍はたしかに高い。
後ろ髪をひかれながら女忄生がペンギンを戻すと、それをむんずと掴み上げる男忄生。
「いいのか?かわいいぞ?後悔しないのか?やわらかいぞ?」と何度も女忄生にしっかり確認をとる。
女忄生は最近使ったお金の使い道を思い出してブツブツと何かを天秤にかけていた。
少し時間を置いても結論の出ない女忄生にしびれを切らしたのか、男忄生は「うるせぇ、ペンギンぶつけんぞ!」とAAよろしく両手でペンギンを掲げた。
すると女忄生、即座に「ばっちこーい!全部受け止めてやるから片っ端から投げてこいやぁ!」とキャッチャーのポーズ。
「さすがに片っ端からは投げられない」
「男のくせにみみっちい」
「俺の財布が破産しちゃう」
もはやコントだった。
一連の動作を終えて女忄生は何事もなかったかのようにレジにペンギンを持っていって自分でお会計してた。
ひと仕事を終えて一息つく男忄生と目が合うと、男忄生が軽く会釈してきたので会釈を返した。
ほくほくの笑顔で帰ってきた女忄生を同じく笑顔出迎え入れ、一緒に二人は去っていった。
俺も大好きな恐竜の形をしたクッションを掴んでレジへ向かった。
俺も好きなものにお金使っていいよと言ってくれる恋人が欲しい。
近づいたら枕にできるクッション。右半分は無地のなんの変哲もないやつで、左半分は可愛い動物の形をしていた。
近づいて動物の方を触ると手触りが良い。500円なら買ってもいいかなと思い値札を見たら2000円。
どうやら500円は無地のだけみたいで、店員の思惑通りポップに釣られてしまった。
2000円なら要らないやと商品を戻すと、たまたま通りかかった人が「ペンギン500円!」と同じく釣られて引っかかった。
後ろから彼氏っぽい男忄生がきて、「安いならいいじゃん、買ってきなよ」と促す。
ペンギンを抱き上げる目が輝いていて、相当のペンギン好きだというのは容易に想像できた。
しかし買っていいよと言われたのもつかの間、真剣な顔になり、「でも大体このパターンってポップがフェイクでペンギンが高いんだ」と言いながら値札を見て目が座った。
男忄生はそれを見て「高っ!」と声に出し、すぐ口をふさいだ。そして言い直す。
「好きなんだから、買えばいいじゃないか」
「無駄遣いを推奨するのか!」
「好きなものにお金かけるのは無駄じゃないだろ」
「でもこの前200円のペンギンガチャポンをやったんだ!」
「一回だけだろ!」
200円か。その10倍はたしかに高い。
後ろ髪をひかれながら女忄生がペンギンを戻すと、それをむんずと掴み上げる男忄生。
「いいのか?かわいいぞ?後悔しないのか?やわらかいぞ?」と何度も女忄生にしっかり確認をとる。
女忄生は最近使ったお金の使い道を思い出してブツブツと何かを天秤にかけていた。
少し時間を置いても結論の出ない女忄生にしびれを切らしたのか、男忄生は「うるせぇ、ペンギンぶつけんぞ!」とAAよろしく両手でペンギンを掲げた。
すると女忄生、即座に「ばっちこーい!全部受け止めてやるから片っ端から投げてこいやぁ!」とキャッチャーのポーズ。
「さすがに片っ端からは投げられない」
「男のくせにみみっちい」
「俺の財布が破産しちゃう」
もはやコントだった。
一連の動作を終えて女忄生は何事もなかったかのようにレジにペンギンを持っていって自分でお会計してた。
ひと仕事を終えて一息つく男忄生と目が合うと、男忄生が軽く会釈してきたので会釈を返した。
ほくほくの笑顔で帰ってきた女忄生を同じく笑顔出迎え入れ、一緒に二人は去っていった。
俺も大好きな恐竜の形をしたクッションを掴んでレジへ向かった。
俺も好きなものにお金使っていいよと言ってくれる恋人が欲しい。