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341 :本当にあった怖い名無し 2013/06/28(金) 05:39:45 ID:SbAcZn8b0
両親が某学会員で、生まれついての学会員だった俺。
信仰心は皆無だ。気づいたら学会員だったというだけ。
既存の宗教ではないものを、「自分達で選んだ」という自負のある両親とは、ものすごい
ギャップを抱えていた。

まあでも、両親の前ではそれなりに装って、波風立てずにやってきた。
そして大学で彼女と出会って、交際し、そろそろ結婚を考えて、それぞれの親に挨拶を
しようという話になった。

その後、妙に元気がなくなる彼女。
相手の親(特にコワモテだと聞いていた彼女のお父さん)に挨拶することを考えると、胃が
痛くなりそうだったから、彼女もそうなんだろうと思っていた。

彼女の実家の住所にたどり着いた俺は驚いた。
そこはお寺だったんだ。しかも学会で「捨閉擱抛」と嫌いまくってる宗派の。
やや離れたところに車を停め、携帯で彼女を呼び出すと、
「学会のうちやって聞いてたから、言われへんかってん…」
泣きじゃくる彼女。俺自身は、学会には生まれついて所属していただけで、何の感慨も
なかったけど、彼女にとっては途轍もない重大な問題だったんだと気づいた。

当然その日は挨拶どころではなく、いったん帰って、先に俺のとこの両親から済ませよう
ということになった。
このとき、俺は学会を抜ける決意を固めていたのだが、両親も話せばわかってくれると
思って、バカ正直に「寺の娘と結婚したいから、脱会したい」という話をした。してしまった。

怒った顔をほとんど見せたことのない父親が、まるで般若のような顔をして、彼女を
罵倒した。鬼に変わった母親が彼女の頬を平手で毆り、箒で背中を叩いて追い出した。
どうにも出来なかった。
気まずい数日を実家で過ごし、諦めたと装って下宿に戻った。装うのは慣れてる。
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