272 :名無しさん@お腹いっぱい。 2013/02/25(月) 13:51:15 .net
昨年親父がタヒんだ。
家族全員が「変人」と認める親父だった。
とにかく頭が良い人で、70近くなっても県立高校の試験問題で全教科ほぼ100点取っちゃうような人だった。
その一方で、ちょっとした些細な事は記憶に定着しない。異常なくらい忘れっぽかった。
「俺は良い物はいらない」これが親父の口癖。とにかく何でも失くす。
財布、鍵、眼鏡、ライター、ボールペン、手帳、etc
これなら注意して失くさないかとお袋がプレゼントしたデュポンのライターも、二週間もたなかった。
忄生格はとにかく明るい人。家族には厳しく接することもあったが、外では滅茶苦茶気前が良くいつもニコニコしてた。
特に他人の飯を気にかける人で、早朝だろうが深夜だろうが来客があれば、上がってけ、飯食ったか?用意するから食ってけ、こうだった。
ある時なんかは宗教の勧誘に来た外国人2人組を家に招きいれ、カツ丼を振舞ってたこともある。
家庭の中ではというと、自分の流儀を強制するし、やたらケチだったし、挨拶や作法に厳しかった。
会話ではいつも今までに何度も話したことを聞かれるので、学生の頃の自分と姉は、
「どうせ興味ないくせに話しかけてくんな」
「外ヅラだけいいくせに」
いつもそう思ってた。
高校生だった頃のある日、友達のことで「その子は優秀なのか?」と聞かれ、俺が爆発した。
俺が今何年何組か知ってるか?担任の名前言えるのか?俺がサッカーでやってるポジション言ってみろ!俺のこと興味ないくせに、俺の友達が頭いいかどうかお前に関係あるのかよ!?」
これがきっかけで本格的に親父とは口を聞かなくなった。
家族全員が「変人」と認める親父だった。
とにかく頭が良い人で、70近くなっても県立高校の試験問題で全教科ほぼ100点取っちゃうような人だった。
その一方で、ちょっとした些細な事は記憶に定着しない。異常なくらい忘れっぽかった。
「俺は良い物はいらない」これが親父の口癖。とにかく何でも失くす。
財布、鍵、眼鏡、ライター、ボールペン、手帳、etc
これなら注意して失くさないかとお袋がプレゼントしたデュポンのライターも、二週間もたなかった。
忄生格はとにかく明るい人。家族には厳しく接することもあったが、外では滅茶苦茶気前が良くいつもニコニコしてた。
特に他人の飯を気にかける人で、早朝だろうが深夜だろうが来客があれば、上がってけ、飯食ったか?用意するから食ってけ、こうだった。
ある時なんかは宗教の勧誘に来た外国人2人組を家に招きいれ、カツ丼を振舞ってたこともある。
家庭の中ではというと、自分の流儀を強制するし、やたらケチだったし、挨拶や作法に厳しかった。
会話ではいつも今までに何度も話したことを聞かれるので、学生の頃の自分と姉は、
「どうせ興味ないくせに話しかけてくんな」
「外ヅラだけいいくせに」
いつもそう思ってた。
高校生だった頃のある日、友達のことで「その子は優秀なのか?」と聞かれ、俺が爆発した。
俺が今何年何組か知ってるか?担任の名前言えるのか?俺がサッカーでやってるポジション言ってみろ!俺のこと興味ないくせに、俺の友達が頭いいかどうかお前に関係あるのかよ!?」
これがきっかけで本格的に親父とは口を聞かなくなった。
273 :名無しさん@お腹いっぱい。 2013/02/25(月) 13:52:01 .net
俺が社会人になって、結婚して、子供が出来ても、親父との関係はあまり変わらなかった。
孫の世話を焼きたがる親父がうっとおしくて、親父がいないのを確認してから実家に行ったりもしてた。
たまに顔を合わせると、俺が始めたフットサルのことや昔から好きだった車のことなんかの話を振ってきたけど、やっぱり毎回同じ質問ばかり。
ケチにも磨きがかかりお袋が苦労してたこともあって、本当にうんざりだった。
そんな親父が入院してからは、あっという間だった。
さほど悲しくない自分にも驚かなかったし、淡々と事を済ませた。
納骨が済んでしばらくしてから、親父の私物を整理しに行った。
親父が経営してた小さい会社はたたむことになっていた。
結構な量の私物があったけど、ケチな人だったから特に大事そうな物もなくて。
机の引き出しに入っていたA6のノートが何冊かあった。
その内の一つを手にとって中を見てみた。
俺のことが書かれていた。手紙なんかではなく、本当にただのメモ。
“フットサルは五人でやる”
“ぴぼは攻めの選手”
“○○(俺の子供の名前)は今年で5歳、さくら2組、先生の名前は今度聞くこと”
“○○はイチゴが好き、柿は嫌いだから勧めないこと”
こんなのばっかりギッシリと書かれてた。
帰り際古くからの従業員に言われた。
「社長が言ってました。俺は親父が早くにタヒんだからどんなのがいい父親かわからないんだよなって。」
細かくメモしても結局覚えられず仕舞いだった親父がおかしくて、俺に責められたことを一生懸命直そうと努力してた親父が悲しくて、とにかく泣いた。
もし、親との関係で若い頃のわだかりを残している人がいたら言いたい。
憎んだり嫌ったりしたままでは切ないよ。
俺がそれを理解出来る前に、もう親父はいなくなっちまった。
ジーンとくる話とは違うかもしれないな。スレチだったらごめん。
孫の世話を焼きたがる親父がうっとおしくて、親父がいないのを確認してから実家に行ったりもしてた。
たまに顔を合わせると、俺が始めたフットサルのことや昔から好きだった車のことなんかの話を振ってきたけど、やっぱり毎回同じ質問ばかり。
ケチにも磨きがかかりお袋が苦労してたこともあって、本当にうんざりだった。
そんな親父が入院してからは、あっという間だった。
さほど悲しくない自分にも驚かなかったし、淡々と事を済ませた。
納骨が済んでしばらくしてから、親父の私物を整理しに行った。
親父が経営してた小さい会社はたたむことになっていた。
結構な量の私物があったけど、ケチな人だったから特に大事そうな物もなくて。
机の引き出しに入っていたA6のノートが何冊かあった。
その内の一つを手にとって中を見てみた。
俺のことが書かれていた。手紙なんかではなく、本当にただのメモ。
“フットサルは五人でやる”
“ぴぼは攻めの選手”
“○○(俺の子供の名前)は今年で5歳、さくら2組、先生の名前は今度聞くこと”
“○○はイチゴが好き、柿は嫌いだから勧めないこと”
こんなのばっかりギッシリと書かれてた。
帰り際古くからの従業員に言われた。
「社長が言ってました。俺は親父が早くにタヒんだからどんなのがいい父親かわからないんだよなって。」
細かくメモしても結局覚えられず仕舞いだった親父がおかしくて、俺に責められたことを一生懸命直そうと努力してた親父が悲しくて、とにかく泣いた。
もし、親との関係で若い頃のわだかりを残している人がいたら言いたい。
憎んだり嫌ったりしたままでは切ないよ。
俺がそれを理解出来る前に、もう親父はいなくなっちまった。
ジーンとくる話とは違うかもしれないな。スレチだったらごめん。
274 :名無しさん@お腹いっぱい。 2013/02/25(月) 22:15:40 .net
>>273
高次脳機能障碍って言ってな。
知能指数は高いんだが、短期記憶が消えまくる人がいる。
これは立派な脳の病気というか欠陥だから、本人がいくら気をつけても治らない。
まわりがいくら怒っても諭してもムダ。
生前にそれに気づけなかったのは残念だな。
高次脳機能障碍って言ってな。
知能指数は高いんだが、短期記憶が消えまくる人がいる。
これは立派な脳の病気というか欠陥だから、本人がいくら気をつけても治らない。
まわりがいくら怒っても諭してもムダ。
生前にそれに気づけなかったのは残念だな。
275 :名無しさん@お腹いっぱい。 2013/02/26(火) 14:33:43 .net
>>274
乚スありがとう。うん、多分そうだったんだろうなと思う。
昔自分なりに調べたり、医者やってる先輩に相談したりしたんだけど、当時はまだ情報が少なくてね。
一度受診を勧めた際は、俺の言い方も悪くて頑なに拒否されてそれきりになった。
親父が興味を持ってる分野は短期記憶も完璧だったせいもあって、そこから漏れた(と感じてた)俺は意固地になってたよ。
ノートの中に、“あいつはいい父親になれる”って書いてあってね。
少しは安心させられたのかなって思えたのが唯一の救いだよ。
乚スありがとう。うん、多分そうだったんだろうなと思う。
昔自分なりに調べたり、医者やってる先輩に相談したりしたんだけど、当時はまだ情報が少なくてね。
一度受診を勧めた際は、俺の言い方も悪くて頑なに拒否されてそれきりになった。
親父が興味を持ってる分野は短期記憶も完璧だったせいもあって、そこから漏れた(と感じてた)俺は意固地になってたよ。
ノートの中に、“あいつはいい父親になれる”って書いてあってね。
少しは安心させられたのかなって思えたのが唯一の救いだよ。
276 :名無しさん@お腹いっぱい。 2013/02/26(火) 22:44:03 .net
よかったね
お父さんの考えと思いは
あなたに伝わってるよ
お父さんの考えと思いは
あなたに伝わってるよ
277 :名無しさん@お腹いっぱい。 2013/02/28(木) 11:52:51 .net
>>276
優しい言葉感謝です。
俺の子供も親父に対して戸惑うことが多々あったので、成長したら読ませてやるつもりです。
優しい言葉感謝です。
俺の子供も親父に対して戸惑うことが多々あったので、成長したら読ませてやるつもりです。