土. 11月 23rd, 2024

184: 名無しさん@HOME 2013/09/23(月) 18:54:21.02 0

高度経済成長後期の話 

ド田舎のウチの近くで道路拡張工事かあり、
家の庭に飯場を建てることになった 
田舎の広大な土地だからできる話なんだけどね、
兼業農家で田畑もあったし 
で、工事が始まると当然ながら飯場には土方の人が寝泊りする 

ウチの親父はゼネコンだったから(その現場には関係ない) 
土方の人たちには非常に優しく接していて、
母親も飯・飲み物の差し入れやなんかもしてた 
田舎過ぎて水道も無い状況で、
水はウチの井戸水だけが供給可能な状態だったんだ 
飯炊きの人も居たけど、
ウチから水出さないと食事も作れない状態ね

で、田舎で家もでかいし、
親父の親切心もあって、そこの人は家の風呂に入りに来る
毎日毎日ね、当時4~5歳だった俺はその人たちと毎日風呂に入ってた

まぁ、遠くから出稼ぎに来た人が多かったんだが
優しくて楽しくて俺は喜んでた
しかし、その人たちの背中には見事な絵が描いてあるんだよ
仁王様・鯉・龍・天女などなど・・・

俺は子供過ぎて、ただただ綺麗だな、
かっこいいなって思ってて、聞いてみた
「ねぇ、僕には背中に絵無いよ?」って、
そしたらその日一緒に風呂入ってた人が
「あのな、これは子供の頃に
 絶対に悪いことしない様にしてたら出てくる物なんだ」って
だから俺は絶対に悪い事しないようにしようと頑張ったし、
勉強も一所懸命やったよw
その人が言うには、良い事をして勉強もいっぱいすると、
一番かっこいい絵が出てくるって言うんだもん

まぁ、その嘘には感謝してるし、結果、良い学校も行ったし
それなりの就職もしたし、
今も不満は無いし、逆にその人たちのおかげだと思ってるよ

今考えれば、家に数十人の筋者が居る状況って、究極の修羅場だなw

工事が完成した時の写真が2枚残ってるが、
一つは全員作業着・ヘルメット
もう一つは全員上半身ネ果で背中向き、
小さな俺は一番偉い人に肩車されてる
俺の背中に「?」って墨で書いてねw、
俺、可愛がられてたって、久しぶりに見て思ったよw

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By mbusa