金. 11月 22nd, 2024
829: おさかなくわえた名無しさん 投稿日:2014/01/22(水) 17:19:00.78 ID:1Pa50VBX

商店街に店を構えているんだが、そこを通学路として使う子供達も多い。
ある時から4人グループの下校の小学生が目につくようになった。
いつも決まってその中の一人(以下、A)がみんなのランドセルを持たされている。
他の友達より10メートル程遅れて半泣き、時には泣きながら。
隣が酒屋兼、駄菓子屋なので、子供達は必ずそこの前で足を止め、Aがやっと追い付く感じ。
毎日そんな感じで、下校時刻になると俺も外を気にして見ていた。
こういうのって俺が何かを言っていいものか、学校に言うべきなのか・・・とか考えたが何もしないまま過ぎた。

ある日、隣の店の前でAがランドセルを落としたらしく、他の子に責められていた。
Aは泣きながら反論をしていたが、その内に誰かがAを小突いて喧嘩になった。
喧嘩と言っても子供の喧嘩だからたかが知れてるが、取っ組み合いでAは押し負けていなかった。

次の日は子供達を見かけなかったが、その次の日に一人で帰るAの姿を見た。
少し遅れて3人組が楽しそうに歩いており、Aは駄菓子屋を素通りして帰っていったが
3人組はいつも通り駄菓子屋の前でお喋りしていた。

それが数日続いたある日の下校時刻、外から大きな声で「23、24、25、26、・・・」という掛け声が聞こえてきた。
Aを含むいつものメンバーの声だった。
その様子を見ていると、Aではない他の子がみんなのランドセル(Aのも含む)を持っており、みんなは周りで「50」までカウントしている。
50になるとみんなでまたジャンケンをし、負けた人が持つようだ。
次のジャンケンでAが負けてしまい、Aがみんなのランドセルを持ち俺が見慣れたいつもと同じAの姿に。

ただ一つ違っていたのは、Aと肩を並べてカウントしながら歩く友達の姿と
なによりもAが笑いながら「重たい~w重たい~w」とみんなで楽しそうにしている姿だった。
それからしばらくしてその遊びは無くなり、みんなでいつも楽しそうに店の前を通り過ぎていく。

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