765 :名無しさん@おーぷん 2014/09/27(土) 20:48:53 ID:8O86ZE79x
まだ20代前半の頃のはなし
私は上京して一人暮らしをしていた。
そこへ幼馴染のA子がアポなしでやってきた。
久しぶりに会うA子にすごくビックリした。結婚してA子も東京にいるのは知ってた。
まだ携帯もネットも普及していない時代だったから、年賀状で近況を知らせ合うのが当たり前。
A子の顔は痣だらけで、こんな言葉は当時はなかったけど、DⅤだと察しはついた。
話をきくと、A旦那は賭け事で借金がかさみ、A子に風イ谷へ行くように命じた。
A子拒否。怒り狂った夫に㬥カで脅され、監禁されたけれど夫の目を盗んで着の身着のまま逃げ出してきた。
年末の寒い中、薄っぺらな上着を脱いだA子はほつれてポロポロのセーターに膝の抜けたジーンズ
穴の開いたよれよれのスニーカー、靴下も履いてなかった。
手にしているのは私の年賀状だけ、お金がなくて半日歩いてやって来たそう。
庇ってやろうにも、生活の面倒見てあげるほど私もお金を持ってない。
年賀状等もすでに何通か送っているので、私の住所がばれるのも時間の問題。
私の母が義父にDⅤを受けていたのに警察が何もしてくれなかったし
都会の警察は違うかもしれないけれど、警察に呼び出された義父が帰宅してから
母にさらに㬥カを振るっていたのも見ていたので、警察もダメだと思った。
私も東京に知り合いがいるわけでもなく、同僚とはこんな修羅場に巻き込む程親しくない。
A子にしても、助けてくれる知り合いがいるなら私のところになんか来ない。
とりあえずA子を風呂に入れて私の服を着せて、二人で途方に暮れていた。
A子はいくらかお金を貸してほしい、きっと返すから、と言って泣いた。現実的にそれしかない気もした。
その時、ピンポンが鳴った。
私たちはドキドキして顔を見合わせ、私は玄関にまさに忍び足で向かい、ドアスコープで外を見た。
玄関の前にいた男と目があった。
ビックリして飛びのき、声が漏れないように手で覆って部屋に戻った。
私は無言のままA子の手を握って、首を振った。
私はめまぐるしく考えた。逃げなきゃ、と思った。アパートは二階だし、でもベランダからどうにか…
とベランダのある寝室に使っている部屋の方を見た時、心底驚いた。
心臓が一瞬止まって血の気が引いて、次に顔がかーっと熱くなった。
閉めてあったふすまが開いていて、男が二人立ってた。
男たちがニヤリとして、一人が玄関に向かった。
玄関の開く音がして、男たちが数人、入ってきた。
妙なもんで、ああ、土足のままだよ、なんて思った。
私は上京して一人暮らしをしていた。
そこへ幼馴染のA子がアポなしでやってきた。
久しぶりに会うA子にすごくビックリした。結婚してA子も東京にいるのは知ってた。
まだ携帯もネットも普及していない時代だったから、年賀状で近況を知らせ合うのが当たり前。
A子の顔は痣だらけで、こんな言葉は当時はなかったけど、DⅤだと察しはついた。
話をきくと、A旦那は賭け事で借金がかさみ、A子に風イ谷へ行くように命じた。
A子拒否。怒り狂った夫に㬥カで脅され、監禁されたけれど夫の目を盗んで着の身着のまま逃げ出してきた。
年末の寒い中、薄っぺらな上着を脱いだA子はほつれてポロポロのセーターに膝の抜けたジーンズ
穴の開いたよれよれのスニーカー、靴下も履いてなかった。
手にしているのは私の年賀状だけ、お金がなくて半日歩いてやって来たそう。
庇ってやろうにも、生活の面倒見てあげるほど私もお金を持ってない。
年賀状等もすでに何通か送っているので、私の住所がばれるのも時間の問題。
私の母が義父にDⅤを受けていたのに警察が何もしてくれなかったし
都会の警察は違うかもしれないけれど、警察に呼び出された義父が帰宅してから
母にさらに㬥カを振るっていたのも見ていたので、警察もダメだと思った。
私も東京に知り合いがいるわけでもなく、同僚とはこんな修羅場に巻き込む程親しくない。
A子にしても、助けてくれる知り合いがいるなら私のところになんか来ない。
とりあえずA子を風呂に入れて私の服を着せて、二人で途方に暮れていた。
A子はいくらかお金を貸してほしい、きっと返すから、と言って泣いた。現実的にそれしかない気もした。
その時、ピンポンが鳴った。
私たちはドキドキして顔を見合わせ、私は玄関にまさに忍び足で向かい、ドアスコープで外を見た。
玄関の前にいた男と目があった。
ビックリして飛びのき、声が漏れないように手で覆って部屋に戻った。
私は無言のままA子の手を握って、首を振った。
私はめまぐるしく考えた。逃げなきゃ、と思った。アパートは二階だし、でもベランダからどうにか…
とベランダのある寝室に使っている部屋の方を見た時、心底驚いた。
心臓が一瞬止まって血の気が引いて、次に顔がかーっと熱くなった。
閉めてあったふすまが開いていて、男が二人立ってた。
男たちがニヤリとして、一人が玄関に向かった。
玄関の開く音がして、男たちが数人、入ってきた。
妙なもんで、ああ、土足のままだよ、なんて思った。