金. 11月 22nd, 2024

184 :修羅場な話 2007/03/27(火) 18:30:54 ID:BS7pldl2
子供の頃、自転車に乗り始めた頃、行動半径がぐっと広がって楽しかった
ので、友達と数人で出かける方向だけ決めて、いろんな所へ出かけていた。

ある日、友達と二人で出かけていた時、見知らぬ町で、首輪のついた犬が
僕たちの後を追いかけてきた。デカイ犬だ。秋田犬だったと思う。
僕たちは怖くって逃げまくり、ヘトヘトになるまで自転車をこいだんだけど、
その犬は足が速くてずっとついて来る。で、近くに来るとちょっと離れた
所にチョコンとお座りをするんだ。なので、僕たちは「別に襲ってきてる
わけじゃないな」と気がついて、少しずつ近寄ってみた。
そしたらシッポを振って「ハァハァ」と近寄ってきて、前足両足とも上げて
ガバッと友達を押し倒した。友達は「うわーっ」って言っていたが、犬は
クンクン匂いをかいで、ペロペロとなめだした。僕は「もしかすると遊んで
欲しいのかも」と思って、持ってきていた菓子パンをあげたら、クンクンと
匂いをかいで、ムシャムシャとあっというまにたいらげた。
面白かったので、しばらく一緒にその犬と遊んでいたんだけど、夕方に
なったので、そろそろ帰らなきゃ、と思い、バイバイしようと思ったんだ
けど、犬はずっとついてくるので、友達と相談して、飼い主を探してみる
事にした。
僕たちは、一軒一軒その周辺の家を回って、「この犬の家知りませんか」
と訊いて回っていたんだけど、「いやー、しらんねー。僕らどっからきたんや」
とか言われてなかなか見つからなかったんだけど、しばらくすると軽トラの
オジサンが通りかかって、「おー。いたいた。僕らどうしたんやこんな時間まで」
「ずっと探しとったんやわ。ありがとうなー」と言われた。
そして、オジサンは犬と自転車2台を軽トラの荷台に載せて、ぼくらの家まで
送ってくれた。帰りが遅くなったけど、おかげで僕らは親とかには怒られなかった。

スッとするかどうかわからないけど、今の僕のすごくいい思い出になっている。
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