415 :スカッとする修羅場まとめ 2021/10/07(木) 21:52:28 ID:c4.h5.L1
随分前、人事をやっていた時の話。
東京のインテリア系の会社で人事をやっていた。
バイヤーとして新卒を採用するに当たって、書類審査、SPI、インテリアについての議論をさせる1次試験、スタッフクラスが行う2次面談、支店長クラスが行う3次面談、部長、社長の行う最終面談を用意した。
数十人いる学生の中でも、「この子こそ採用すべき」と思える女の子がいた。建築専攻なだけあり、目の前でスラスラ図面を引いたり、知識でも他の学生を圧倒していた。
私以外にも、面接会場となった店舗のスタッフも見ていて、「あの子は凄かったですね」と話していた。
その子は名古屋から来ていたから、その日のうちに店舗スタッフを5名呼んで面談させた。5名とも「採用」だった。
次の支店面談が問題だった。
通常、その学生が通いやすい店舗の支店長が面談するのだけれど、その子は名古屋。うちは東京。
仕方なく、5店舗いる支店長全員が面談することになったんだけど日程が合わず、1ヶ月連続週一で東京に呼び出した。
そこでは支店長全員が採用に挙手して、部長と社長にも「あの子は入れるべき」と話をしていた。
次は部長、社長面談だったんだけど、それまでに数ヶ月の日が空いた。そしてこれまた2人の日程が合わないので、とある週の月曜日と土曜日に2回呼び出す羽目になった。
で、月曜から土曜日にかけて「せっかくだからみんなで飲みに行こうよ、どの道採用だから」と各店舗の支店長が別々に声をかけ、その女の子は月曜はA支店、火曜はB支店、水曜はC支店…と毎日飲みに誘われていた。
で、結果社長が1ヶ月待たせたあと、「不採用」になった。原因は名古屋出身で、結婚したら戻ってしまうかもしれないから。
社長に言われると支店長も部長も何も言えず、みんな「本当に可哀想なことをした」と言うばかりだった。そもそもここまで半年以上かけていて、異例の面談だった。
女の子に電話したら泣きそうな声になっていた。
そしてその直後、名古屋に支店を出す話が出た。
「今度こそあの子に声掛けを」と話したけれど、「まだ名古屋支店出店は確定事項ではないから」とまた先延ばし。
そして3月、社長から「あの子に声をかけて欲しい」と指示が出た。
内定も、あの時期にゼロからのスタートじゃどうせ出てないだろうから喜ぶだろうと。
電話したら、その子はもう他社に内定を貰い、研修も行っていた。
事情を話して来てもらおうとしたけど拒否され、社長自ら「東京が地元じゃないから君を不採用にしたけど、名古屋支店なら働けるよね?なんでダメなの?」と馬鹿なことを聞いていた。
ハンズフリーだったので、女の子が怒った声で
「それなら最初から不採用にして頂けたら、何回も上京せずに済みました。
正直、かなりの時間を御社に費やしました。でも不採用で、やっぱり採用と言われても全く嬉しくないです。
御社が第1志望だったのは事実ですが、もう嬉しくないです。御社のことは嫌いになりました」
と電話を切られた。
その時支店長達も聞いてたけど、(まあそうなるわな)と言う感じの表情だった。
数年後私が退職する時ですら、「社長が酷い扱いをしたあの子、元気かなあ」と話題になっていた。
あの子は本当にうちが第1志望だったんだと思う。そのくらいの熱量を持った子をアンチにさせる位のことをしたって自覚は最後まで社長にはなく、似たようなことを何回か繰り返したので退職した。
東京のインテリア系の会社で人事をやっていた。
バイヤーとして新卒を採用するに当たって、書類審査、SPI、インテリアについての議論をさせる1次試験、スタッフクラスが行う2次面談、支店長クラスが行う3次面談、部長、社長の行う最終面談を用意した。
数十人いる学生の中でも、「この子こそ採用すべき」と思える女の子がいた。建築専攻なだけあり、目の前でスラスラ図面を引いたり、知識でも他の学生を圧倒していた。
私以外にも、面接会場となった店舗のスタッフも見ていて、「あの子は凄かったですね」と話していた。
その子は名古屋から来ていたから、その日のうちに店舗スタッフを5名呼んで面談させた。5名とも「採用」だった。
次の支店面談が問題だった。
通常、その学生が通いやすい店舗の支店長が面談するのだけれど、その子は名古屋。うちは東京。
仕方なく、5店舗いる支店長全員が面談することになったんだけど日程が合わず、1ヶ月連続週一で東京に呼び出した。
そこでは支店長全員が採用に挙手して、部長と社長にも「あの子は入れるべき」と話をしていた。
次は部長、社長面談だったんだけど、それまでに数ヶ月の日が空いた。そしてこれまた2人の日程が合わないので、とある週の月曜日と土曜日に2回呼び出す羽目になった。
で、月曜から土曜日にかけて「せっかくだからみんなで飲みに行こうよ、どの道採用だから」と各店舗の支店長が別々に声をかけ、その女の子は月曜はA支店、火曜はB支店、水曜はC支店…と毎日飲みに誘われていた。
で、結果社長が1ヶ月待たせたあと、「不採用」になった。原因は名古屋出身で、結婚したら戻ってしまうかもしれないから。
社長に言われると支店長も部長も何も言えず、みんな「本当に可哀想なことをした」と言うばかりだった。そもそもここまで半年以上かけていて、異例の面談だった。
女の子に電話したら泣きそうな声になっていた。
そしてその直後、名古屋に支店を出す話が出た。
「今度こそあの子に声掛けを」と話したけれど、「まだ名古屋支店出店は確定事項ではないから」とまた先延ばし。
そして3月、社長から「あの子に声をかけて欲しい」と指示が出た。
内定も、あの時期にゼロからのスタートじゃどうせ出てないだろうから喜ぶだろうと。
電話したら、その子はもう他社に内定を貰い、研修も行っていた。
事情を話して来てもらおうとしたけど拒否され、社長自ら「東京が地元じゃないから君を不採用にしたけど、名古屋支店なら働けるよね?なんでダメなの?」と馬鹿なことを聞いていた。
ハンズフリーだったので、女の子が怒った声で
「それなら最初から不採用にして頂けたら、何回も上京せずに済みました。
正直、かなりの時間を御社に費やしました。でも不採用で、やっぱり採用と言われても全く嬉しくないです。
御社が第1志望だったのは事実ですが、もう嬉しくないです。御社のことは嫌いになりました」
と電話を切られた。
その時支店長達も聞いてたけど、(まあそうなるわな)と言う感じの表情だった。
数年後私が退職する時ですら、「社長が酷い扱いをしたあの子、元気かなあ」と話題になっていた。
あの子は本当にうちが第1志望だったんだと思う。そのくらいの熱量を持った子をアンチにさせる位のことをしたって自覚は最後まで社長にはなく、似たようなことを何回か繰り返したので退職した。